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【PS VR発売!】「VR元年」つぎに来る技術「SR」の凄さとは?

こんにちは。無職から派遣看護助手に転職した、ままるです。

ソニー・コンピュータエンタテインメントが、Playstation VR「PS VR」をついに発売しました。

【PS VR】本日より販売開始! 「”PlayStation®VR”発売記念イベント」にて山田孝之さんが生体験!! | PlayStation®.Blog

世間で多くの注目を集めている「VR」。

僕は以前「VR」コンテンツの製作も行っていました。

そこで得た知識と出会いの中で垣間みた「未来の技術」について語りたいと思います。

今日はそんなお話です。

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http://www.jp.playstation.com/psvr/

プレイステーションVRとは

今回発売されたヘッドセットを装着することによって、PS4のVR専用ゲームの中に、あたかも自分が入り込んでプレイ出来る「没入感」を味わえます。

いわゆる「バーチャルリアリティ」をPS4のゲームを使って体感出来る「ヘッドマウントディスプレイ」が今回発売された「プレイステーションVR」「PS VR」というわけです。

 

 

PlayStation VR

PlayStation VR

 

 ヘッドセットである「PS VR」の発売に合わせて、VR専用ソフトも多数用意されています。

PlayStation®VR 必須/対応 コンテンツ | プレイステーション® オフィシャルサイト

この「PS VR」が発売されたわけですが、メディアではお決まりの量販店での行列を報道していました。「一番乗り」の彼は午前3時から並んでいたとか。

加熱していく「バーチャルリアリティ」ですが、今後僕らの生活や未来にどんな影響を与えていくのでしょうか?

僕の作ったVRコンテンツ

メディアでは「PS VR」が発売されたことによって、今年を「VR元年」と呼んでいます。

Facebookが買収した「Oculus」や「HTC Vive」などバーチャルリアリティを体験出来るデバイスは、世界で次々と発売されています。

「VR元年」と呼ばれていますが、このVRの技術はそもそもそれほど新しいものではありません。

2014年くらいから360度全方位の動画が、比較的簡単に撮影編集できるようになり、業界ではいち早く「バーチャルリアリティ」を金にしようと躍起になっていました。

かくゆう僕もそのひとりで、2014年〜2015年には「バーチャルリアリティ」のコンテンツを多数作ってきました。

僕の作ったコンテンツは、主に企業予算の企業プロモーションものと、レーベルや事務所予算のアーティストPVなどです。

予算に限りがあるものがほとんどだったので、CGやアニメーションなどはほとんど利用出来ず、いわゆる360度全方位動画によるコンテンツがほとんどです。

しかも今回発売された「PS VR」や「Oculus」などのヘッドセットでのみ視聴できるコンテンツにしてしまうと、プロモーションとしては機能しないので、スマホで簡単に再生出来る「360度全方位動画」が製作の基本となりました。

例えばこれ

「声優アイドルユニットTrefle 360°PV」

www.youtube.com

スマートフォンならYou tubeアプリで、PCならFirefoxかGoogleChromeのブラウザで見ると360度全方位の動画として視聴出来ます。

僕はこのPVのディレクションと製作を行いました。

こんな感じのプロモーション映像を色々作っては、世に送り出していたのは一年以上前です。

小バズこそ起きるものの、世間を震撼させるほどの話題にはなりませんでしたw

業界では一年の間に数多くの「VR」コンテンツが製作、消費されましたがどれも同じような手応えで、すでに一巡してしまった技術です。

この「VR」はやはり「見るだけ」では「没入感」までは遠く及ばず、やはり「触れる」「動ける」が重要な要素なんですね。

そう言った意味で、予算をある程度かけたゲームの世界であれば「VR」は多少は機能すると思います。

しかし全てのゲームコンテンツがヒットする気もしませんし「VR」が根付くとは正直言って思えません。

でも「VR」を製作している時に出会ったある人の話が「VR」の未来の活用に大きなヒントをもたらしました。

これから書くのは、その「凄いひと」のお話です。

株式会社ハコスコの藤井社長

スマホで再生する360度全方位動画をより「VR」に近づけるために開発された、段ボール製のスマホ用スコープ「ハコスコ」。

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http://i.meet-i.com/?p=89358

このハコスコを開発、製作販売しているのは、株式会社ハコスコという会社です。

この株式会社ハコスコ、実はあの理化学研究所の社内ベンチャーとして立ち上げられた会社で、代表取締役の藤井直敬氏は脳科学者でもあります。

VRの動画コンテンツを作っていた僕は当時、プロモーションをより強固なものにする為にハコスコとのコラボに興味を持ちました。

そこで出会った藤井社長の話には、想像を絶する衝撃を受けました。

当時は僕も含めて「VR」は最先端のもの、これから流行る「エンタメ」の一部という考えが蔓延していました。

しかしその「VR」を牽引するべく立ち上げた「ハコスコ」の社長は、僕らとはまったく違う次元を見据えていたのです。

非常に興味深い動画をご紹介します。

www.youtube.com

藤井社長はなぜ「ハコスコ」を立ち上げたのかというと「VR」という技術のその先に「SR」というとんでもない世界を見据えていたからなのです。

SRとは?

みなさんご存知の「VR」とは

Virtual Reality:バーチャルリアリティ

「仮想現実」

のことです。

対して藤井社長の唱える「SR」とは

Substitutional Reality:サブスティテューショナルリアリティ

「代替現実」

のことです。

藤井社長は僕と出会った時に、公開されていないもう一つの動画を見せてくれました。

上で紹介した動画の中と同じ実験室に違う被験者を呼びます。

案内するのは藤井社長ではなく、白衣を来た若い女性です。

被験者は女性に説明され、ヘッドセットを装着します。

最初は上の動画と同じく、リアルタイムで目の前の女性が被験者のヘッドセットに映し出されます。

しかし被験者には内緒で、予め録画していた映像に切り替えます。

録画映像では、先ほど案内してくれた女性がいきなり白衣を脱ぎ出し、セクシーな格好になります。

男性被験者はたまらないわけです。

目の前で女性が脱ぎ始めるわけですから。

しかし現実では、被験者の目の前には誰もいません。

タイミングを見計らって、白衣を来た「現実の」女性が部屋に戻り、被験者のヘッドセットを取って実験は終了です。

ヘッドセットを取ったあとの被験者の照れた笑いが印象的でした。

この実験、何が恐ろしいかと言うと、この実験のネタばらしをしたら被験者は

「えーーー!すげーー!」

で終わります。

しかしネタばらしをしなかった場合はどうでしょう?

「若くて綺麗なお姉さんの裸が見れてラッキー!」

という記憶は「現実のもの」として被験者の脳に永遠に残っていきます。

これが

「代替現実」

つまり「現実」起こったことの記憶を「すり替える」ことなのです。

藤井社長の考えている事は、人間にとって現実に起こっていことより重要なのは「人間の記憶」だということです。

つまり「現実」に何が起ころうとも「脳に何を記憶しているか」が人間の人生の全てだということなのです。

「VR」を究極までリアルに追求した先には「SR」という「人間の記憶のすり替え」が可能になると藤井社長は断言しています。

この「SR」の技術を持って「記憶喪失」や「認知症」といった記憶障害の治療に生かしたい、それが藤井社長が「株式会社ハコスコ」を立ち上げた真の理由なのです。

まとめ

いかがでしたでしょうか?

いやしかし、すごいことを考える人がいるものです。

新しい技術→金という僕ら商売人の何歩も先を行っているのが「研究者」達なんです。

藤井社長の考えている事は、まんま映画「トータルリコール」の世界です。

近い将来「VR」や「SR」が人間の生活を変える日が本当に来るのかも知れませんね。