こんにちは。無職から派遣看護助手に転職した、ままるです。
元女優の高樹沙耶容疑者が、石垣島にある自宅で逮捕されました。
乾燥大麻数十グラムを所持していた現行犯とのことです。
元女優 高樹沙耶容疑者を逮捕 | 2016/10/25(火) 12:03 – Yahoo!ニュース
海外では合法の国も多い「大麻」。
なぜ日本では「違法」であり、海外では「合法」なのでしょうか?
今日はそんなお話です。
高樹沙耶とは
高樹沙耶は、ドラマ「相棒」などに出演し、我々おじさん世代では有名な元女優です。
歌手の中西圭三と結婚、離婚をしていることでも有名ですね。
今年の参院選に「医療用大麻」の合法化を掲げ新党改革から出馬、落選しています。
5年ほど前から、沖縄県石垣島に移住しペンションを経営する傍ら「医療用大麻」の合法化などを訴える社会運動をしていたと言われています。
大麻が合法な国
世界には大麻が「合法」として扱われる国が結構あります。
正確には「合法」というより「違法ではない」というレベルの国も存在します。
アメリカでは「コロラド州」「ワシントン州」の2州が合法なのは有名な話です。
他にもウルグアイやスペイン、オランダやアルゼンチン、チリなど一部の制限はあるものの「違法ではない」国が多いのは事実です。
カナダは来春から嗜好品としての大麻が、合法化されていく様子です。
カナダに移住しているブロガー、あまちゃんもこんな記事を書いています。
www.yohey-hey.com日本では未だに所持するだけで「違法」である大麻。
なぜ諸外国では「違法ではない」のに日本ではいつまでも「違法」なのでしょうか?
医療用大麻とは
高樹沙耶容疑者は、日本での「医療用大麻」に関して「合法化」を呼びかけていました。
現在では「違法」として取り扱われている大麻ですが「医療用」としてならば、多くの人の役に立つでしょう、という考え方ですね。
この考え方に僕は反対です。
病院に務めた経験のある方であればご存知だと思いますが、病院では「麻薬」と呼ばれるカテゴリーの薬が普通に使われています。
もちろん普通薬よりも扱いが厳重で、通常の病院であれば金庫などで厳重に管理されています。
「麻薬」と聞くとその代表的なイメージは「覚せい剤」「大麻」「LSD」「大麻」「ヘロイン」などだと思います。
病院で扱う「麻薬」の代表格は「モルヒネ」です。
聞いたことも多いと思いますが「モルヒネ」はガン治療などに多く使われる「鎮痛薬」の一つです。
「バファリン」や「ロキソニン」などの鎮痛剤は「痛みの原因」を和らげる作用がある一方「麻薬」である「モルヒネ」は痛みを感じる「神経」に直接作用します。
「モルヒネ」は医師による適切な取扱いがあれば、依存症や精神疾患の恐れはありません。
では同じ「麻薬」というカテゴリーである「大麻」と「モルヒネ」大きな違いはどこにあるのでしょうか?
それは「多幸感」です。
「大麻」には使用者に「多幸感」を与える作用があり「モルヒネ」にはそれがありません。
「多幸感」=「気持ちいい」つまり嗜好品になりえるということです。
「医療用大麻」が認められないのは「多幸感」を伴うものは「嗜好品」としても利用される恐れがあるからなのです。
高樹沙耶容疑者が、いかに「医療用」として合法化を訴えても、大麻そのものに「多幸感」を伴う成分が含まれている以上「あんたも気持ちよくなりたいんだろ」という目で見られてしまうのは避けきれません。
今回の逮捕の結果が、それを如実に示していますね。
大麻とタバコの違い
日本における「合法」な「嗜好品」と言えば「タバコ」です。
なぜ「タバコ」は良くて「大麻」はダメなのでしょうか?
「依存性」という観点で言えば「タバコ」に含まれる「ニコチン」のほうが「大麻」よりも遥かに高いです。
「大麻」に関しては100%天然素材ですから、健康に対する害も「タバコ」よりは低いはずですね。
その「大麻」がなぜ「違法」なのか?
それは「税収」にほかなりません。
タバコによる税収は兆を超える金額です。
戦後脈々と続く「タバコ業界」には想像を超える利権がはびこっています。
仮に「大麻」を国が管理し「合法化」したら、それなりの税収はもちろん得られるでしょう。
しかし「麻薬」というイメージの強い「大麻」を今更合法化し税収化させるくらいなら、現状の「タバコ」による税収に頼っていた方が国としてのデメリットは遥かに少ない訳です。
「大麻」を世間に広めて得られる「収入」と、それによって発生する様々な問題を天秤にかけた場合「合法化」するのはどう考えてもムリってのが国の考えでしょう。
まとめ
世の中は「善」か「悪」か、という視点で議論を交わされている場合がほとんどです。
でもその議論はすべて「世の中」というステージの上で繰り広げられているわけです。
しかし往々にしてその「世の中」という前提は「善」か「悪」かの前に「金」や「利権」によって成り立っています。
議論はもちろん大切ですが「世の中」というステージ自体の構造が、ある一部の人間たちの「金」と「利権」で作られている場合、議論の論点を考えた方がいい場合が多いと思います。
「大麻草」という植物に罪はありません。
野山に自然に生えているだけですから。
たまたま人の「多幸感」を増長させる成分を持っていたから、特に日本で悪者になってしまったんでしょう。
それにしても人間の「欲」というもののエネルギーは凄いものですね。