こんにちは。無職から派遣看護助手に転職した、ままるです。
こんなニュースが騒がれています。
「魚5000匹の氷漬け」リンク、批判殺到で中止 | 読売新聞 | 東洋経済オンライン | 経済ニュースの新基準
Facebookやtwitterで批判が炎上、企画中止に追い込まれました。
度々起こるこのような批判炎上。
いったい何が原因なのでしょうか?
今日はそんなお話です。
魚5000匹氷漬けスケートリンク問題とは
北九州市にあるテーマパーク「スペースワールド」が、イベントとして行った「氷漬けの5000匹の魚の上をスケートで滑ろう」という企画。
同社は「前代未聞!」「世界初!」としてFacebookなどで宣伝していたらしいですが、その行為が「残酷だ」という批判が殺到。
「フリージングポート」という名前で11月12日から開始されたイベントでしたが、27日をもって終了されたそうです。
同社では「死んだ魚」を仕入れ、氷漬けにしていたと言いますが、その見た目のグロテスクさや、自らFacebook上で魚が氷漬けにされていく過程を紹介。
魚の写真を載せて「く、くるしい…」などのコメントが、批判に余計油を注いだカタチになりました。
スケートリンク側は「まるで海の上を滑っているような新感覚」を狙った企画でしょうが、炎上により大打撃でしょう。
なぜ運営元のスペースワールドは、このようなことを未然に予見出来なかったのでしょうか?
炎上するには理由がある
ネットで炎上するには理由があります。
それは「分かりやすい悪」です。
今回の魚5000匹氷漬け問題では
①「魚を氷漬けにする」
②「その上をスケートリンクとして滑る」
③「命を粗末にする」
④「許せない」
となってネットが炎上したわけです。
その背景には
- 分かりやすいグロテスクな画像
- スケートリンクとしての商売
という二点の炎上ポイントがあったんだと思います。
スペースワールドが自らアップした、魚を氷漬けにする過程の写真はナマナマしく、誰が見ても不快に思う代物でした。
またそんな「残酷」な行為を自らの商売の為に行ったという行為も、批判の対象になった理由のひとつです。
炎上を起こす一般大衆の見知
炎上は誰かが最初に火をつけます。
これは実際の火事の原因である「タバコの火種」と同じように、一人の意見ですから最初は小さなものです。
その最初の意見を見た別のひとが
「そうだそうだ」
と同調して拡散が始まります。
つまり炎上とは、最初の「タバコの火種」ほどの火をつけたひとには、その対象物を批判するというパワーがあったとしても、その後の「そうだそうだ」には、本質的な批判というよりは「一般大衆の単純な同調」の繰り返しにすぎないのです。
一般大衆の同調は「分かりやすいもの」にしか起こりません。
自分で考えなければいけないこと、例えば人権問題や政治問題など、視点によってはその賛否が分かれるような「難しい問題」に関しては「そうだそうだ」とはいかないわけです。
例えば今回の魚5000匹氷漬け問題の要素である「命を粗末にするな」という意見ですが、築地市場などでは毎日魚の売買が行われ、売れ残った魚は大量に廃棄されているわけです。
このような問題が「炎上」することはありません。
なぜなら同じ「魚の命」に関する問題でも、築地の問題は賛否を評価するのが「難しい」問題だからです。
一般大衆の中のひとりの意見などチリのようなものです。
しかしそのチリが大量にあつまるからこそ炎上としての意見になります。
ただその炎上としての意見の大半は、自身で本質まで考え抜いた意見ではなく、単純に「分かりやすい悪」に同調したものだと僕は思います。
バズと炎上の違いとは
ネットの炎上を見ていると、いつも不思議に思っていました。
僕らのようにブログを運営していれば、ニュースメディアなどに取り上げられて、一気にPVがあつまる「バズ」を期待します。
価値のある記事だと「評価」され拡散されることを「バズ」といい、悪い事だと「批判」されるのが「炎上」というニュアンスですね。
内容の差こそあれ「バズ」と「炎上」はシステム的には同じ事です。
良い事として拡散される「バズ」も多くの一般大衆の「そうだそうだ」によって成り立ちます。
つまり「分かりやすい良さ」が無くてはバズは起こらないということです。
すごくニッチな趣味的なジャンルで、為になる文章を書いたなら、その分野では評価される事でしょう。
でも一般大衆が見るメディアでは、その趣味を理解しているひとが少ないのでバズることは無いわけです。
ニュースサイトなどで取り上げられている、バズってる記事を「なんてつまんない記事が」と思うのはそういうことなんでしょうね。
言い換えると「バズる記事」とは
一般大衆が「そうだそうだ」と同調してくれる記事
なんでしょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
自分なりに「バズ」「炎上」の理由を考えてみました。
北九州市のテーマパーク「スペースワールド」は、もちろん悪意があってこの「魚5000匹氷漬けイベント」を行ったわけでは無いでしょう。
ですが、自分たちが行う行為をもう少し客観的に見る事が出来なかったのかと不思議に思います。
「魚が泳いでいる海の上をスケートで滑る」という発想はいいと思いますが、そこにリアルの魚を…は普通に考えてまずいですよね。
思いっきり「分かりやすい悪」を生み出しちゃってます。
これが映像だったり、アニメやCGだったりならなんの問題も無かったと思います。
知名度だけは高まったわけですから、是非次回は「分かりやすい」ネットでバズるような良企画を期待しています。