※この記事は2017年1月18日に、マクドナルドのリニューアルしたプレミアムロースとコーヒーを実際店舗で無料で頂き、その商品レビューと感想を記事後半に追記してあります。
こんにちは。無職から派遣看護助手に転職した、ままるです。
日本マクドナルドが従来から販売していた「100円コーヒー」を2017年1月16日から5日間の期間限定で、全店で午前7時から午前10時の間に、他の商品を注文しなくても貰える「完全無料」で提供すると発表しました。
従来の「100円コーヒー」である「プレミアムローストコーヒー」のリニューアルに伴うキャンペーンですが、他の商品をたのまなくても貰えるというのは凄いですね。
なぜマックは、商品をタダで配るようなキャンペーンを行うのでしょうか?
今日はそんなお話です。
マクドナルドがプレミアムコーヒーを刷新 – ITmedia ビジネスオンライン
目次
マックの100円コーヒー
マックのプレミアムローストコーヒーが最初に登場したのは2008年。
それまでマクドナルドのコーヒーを飲むと、なぜかお腹がゆるくなる僕にはとても衝撃があった味でした。
さらっとした飲み口でも、味わい深いプレミアムローストコーヒーには100円以上の価値があるなーっと思ったものです。
最近ではコンビニのコーヒーもクオリティが上がり、セブンイレブンの100円コーヒーは中でも好みに合います。
僕はコーヒーだけを買うような機会が多いので、マックよりはコンビニで買う機会がやっぱり多いです。
マクドナルドとしては、そういった「コーヒーだけ」の購買層もコンビニから奪いたいというのが本音のところなのでしょう。
今回のリニューアルでさらに進化したであろう、マックの100円コーヒー。
その味が気になるところですね。
無料提供プロモーション
今回、マックの100円コーヒーリニューアルのキャンペーン戦略として、気になるのが「完全無料」で商品を提供する「無料提供プロモーション」です。
もはや飲食店では、割引クーポンは当たり前のサービスになっています。
ファーストフードなどでは、クーポンがあるから来店するのではなく、来店してレジに並んでいる間に、ネットやアプリで割引クーポンを探すような時代になりました。
飲食業界では、他の商品を購入する特典として別の商品をおまけで付けるような割引の仕方が一般的です。
当然、おまけで付ける商品の原価は購入してもらう「別の商品」の売上から償却するわけです。
しかし今回のマックの100円コーヒーのプロモーションのように「完全無料」にしてしまうと、当然「100円コーヒー」の原価の償却先がありません。
単純にマクドナルド側が、商品原価を負担する形になりますが、いったいどうしてこのような方法のプロモーションが可能なのでしょうか?
マックが100円コーヒーを無料で配布する理由
これは100円コーヒーを無料提供する原価分の金額を「広告宣伝費」という形でとらえた、以前にはなかなか無かった考え方の宣伝手法です。
マクドナルドはテレビCMや、ネットの広告に年間広告宣伝費として多大な金額を使っています。
2015年のデータによると、マクドナルドは年間で約58億円もの広告宣伝費を使っているんですね。
「広告宣伝費」トップ500社ランキング2015 | 企業ランキング | 東洋経済オンライン | 経済ニュースの新基準
マクドナルドは、今回の無料提供プロモーションで200万杯以上のコーヒーを用意すると報道されています。
マクドナルドのコーヒーの原価率を15%と仮定すると、プロモーション全体の原価としてはおよそ3000万円掛かります。
しかし3000万円ではテレビCMも打てませんし、ネットの広告費としてもボリュームは小さいです。
もちろんその他に、人件費や設備費なども掛かりますが、企業内の持ち出しですのでたいした負担ではないはずです。
宣伝広告費として、年間58億円掛ける企業にとっては3000万円の広告費というのはもの凄くリーズナブルなものです。
恐らくこの100円コーヒー無料提供キャンペーンが始まれば、多くの人がツイッターやブログ等で拡散することでしょう。
そうなってくると「3000万円」という広告費の費用対効果は絶大であると想像されますよね。
さらに「無料コーヒー」だけを求めるお客さんで混乱しないように、集客の少ない午前7時から午前10時の時間帯のみのキャンペーンというのも、さすがマックだと思います。
以上を考えると、マックの100円コーヒー無料配布プロモーションが、日本マクドナルドにとっていかに合理的な宣伝手法だということが分かりますね。
無料提供プロモーションの元祖
僕の知っている限り、飲食業界で商品を「完全無料」で配布したのは「Ben&Jerry’s」ベン&ジェリーズというアイスクリーム屋さんが初めてです。
ベン&ジェリーズは、アメリカでは有名なアイスクリームチェーン店で、一年に一度行われる「フリーコーンデー」では、なんと終日アイスクリームが完全無料で配布されます。
数年前に日本にも上陸したベン&ジェリーズですが、以前なにげなく街を歩いていると、大行列の先にベン&ジェリーズがありました。
日本の店舗でもフリーコーンデーをやっているんだと感心した物です。
アイスクリームはコーヒーと違って、原価率が高い食べ物です。
それを完全無料で配るベン&ジェリーズの経営戦略には、以前の同業者としてとても驚かされました。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
他の業界同様、飲食業界も非常に厳しい経営が求められる昨今です。
すかいらーく24時間営業7割削減、クリスピークリーム新宿1号店閉店|日本の外食産業の苦悩 – グッドノージョブ
そんな中でも、さらなる飛躍をしなくてはいけない企業が、知恵を絞って集客やブランド力を高めています。
「商品をタダで配る」という一見ビジネスとして矛盾するような戦略も入念なマーケティングがあってこその行動なんですね。
16日になったら、僕も是非マクドナルドの新しくなった「100円コーヒー」を頂いてみようと思っています。
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※ここから1/18追記です。
実際店舗で100円コーヒーを無料でもらってみた
2017年1月18日、マクドナルド二子玉川ライズ店にAM9:30ごろ来店してみました。
店頭には「コーヒー無料」の告知が大きくされていますが、特に行列もなく、むしろレジ周りは閑散としていました。
本当は少しお腹が空いていたので、朝マックくらい注文したかったのですが、今回の来店の趣旨が「マックのコーヒーを無料でもらって口コミを書く」事だったので、あえて他の物は頼まず、コーヒーのみを注文しました。
すると
0円のレシートがもらえます。
「D-70」というのが整理番号らしく「レシートを持って待って下さい」と店員の方にうながされました。
このレシートを大事に抱えながら、しばらく待つのかと思いきや、30秒も待たず整理番号を呼ばれます。
しかしこの「D-70」という数字。
まさか本日70人目の無料コーヒーという訳ではないですよね?
それではあまりにも少なすぎる気がします…
マックのプレミアムローストコーヒー肝心の味の感想
まったくの無料、0円でゲットしたマックのリニューアルした「プレミアムローストコーヒー」。
コーヒーの口コミって本当に趣味志向があるものなので、とても主観的な感想になりますが、肝心の味はというと…
「味がより複雑になってる!」
という印象です。
マックのプレミアムローストコーヒーは、今まで何度も飲んできて、その味やクオリティに不満はありませんでした。
なんでも今までは三種類の豆をブレンドしていたらしく、今回のリニューアルでさらにそこにエチオピア産のモカを加えた、ということです。
僕はセブンイレブンの100円コーヒーもよく飲みますが、それに比べると複雑な味わいで「コーヒー好き」には支持されそうな味ですね。
舌触りが軽く、滑らかな感じは変わらず、味と香りが以前より複雑になっているような気がします。
特徴は以前より強くなっていますが、酸味と苦みのバランスはマックが言うように確かに絶妙かも知れません。
でもセブンイレブンやマックのように、生活に密着した店舗には、コーヒーにこだわりがあるような人が納得するコーヒーより、だれもがサラリと飲めるコーヒーが求められるような気もします。
そういう意味では、今回のマックのプレミアムローストコーヒーのリニューアルは「よりコーヒーにこだわりの強い人にも満足出来る方向性を目指した味」のように思えました。
逆に言うと、コーヒーがそれほど好きでは無い人にはセブンイレブンのコーヒーの方が飲みやすいかも知れません。
「コーヒー」という飲み物自体に特徴をつけるとすると、どうしてもそうなるのは仕方ない事かも知れませんね。
マックのコーヒーを無料で体験してみた総評
2017年の1月16日からの5日間、マクドナルドがリニューアルした100円コーヒーを朝の時間帯だけ無料で配布する、というニュースが流れるとネットでは「客が殺到して大変なことになるのではないか?」などと多くの予測が書き込まれました。
実際はマクドナルドが予測したよりも、かなり客足は鈍いようです。
マックの朝コーヒー無料、初日は閑散 「朝限定なのがキツイ」 (J-CASTニュース) – Yahoo!ニュース
やはり朝の時間帯だけというのが、なかなか難しかったのかなとも思いますが、せっかく無料でもらえるチャンスですので、まだ試していない人は是非お近くのマックで新しくなったプレミアムローストコーヒーを試してみてはいかがでしょうか?