こんにちは。無職から派遣看護助手に転職した、ままるです。
現在ままるが勤務する内科病棟には、認知症の患者さんも多数入院しています。
9/5放送の「月曜から夜更かし」で、介護人形の「桃色花子」が紹介されました。
「桃色花子」は実際の医療現場で通用するのでしょうか?
今日はそんなままるの考察です。
桃色花子とは
桃色花子とは、大阪の会社が販売している、介護用のしゃべる人形です。
はなちゃんの愛称のこの人形、設定は5歳で全身が柔らかく、抱き心地も満点だそうです。
話しかけると音声認識により、150種類もの言葉を返答してくれます。
また、何と言ってもその特徴は「関西弁」。はなちゃんは「関西人」設定なのです。
それ故に、関西方面の介護施設等で販売数が加速しているとの報道でした。
「月曜から夜更かし」では、はなちゃんに話しかけると、食い気味に返答する姿を面白く報道していましたが、このはなちゃんは、実際の医療現場で使った場合、その効果はあるのでしょうか?
実際の認知症患者
「認知症」と一言に言っても、その症状やタイプは実に様々です。
患者さん一人一人によって違うと言ってもいいでしょう。しかし、認知症の患者さんにある程度共通している行動というのがあります。
それは「繰り返し」です。
認知症は、ざっくり言うと「忘れてしまう」病気です。
人間は、自分が以前にやった行動や言動を、自然に覚えている物です。そんな基本的な事が、日常生活をしていく基盤になっています。
認知症の患者さんは、「覚えている」という部分に障害があるので、とにかく「繰り返し」が多くなります。
食事を摂った5分後には、「食事はまだ?」と言ってみたり、トイレに行ってベッドに戻った5分後にまたトイレに行き、それを一晩中繰り返したり、といった感じです。
認知症に関しては、その原因さえ完全に解明されている訳ではないので、その症状を飛躍的に改善することは、現在の医療をもってしても容易ではありません。
それ故、看護師や介護士は、認知症患者さんと接していても「治療」するというよりは「見守り」することが主な仕事になります。
認知症患者さんとのコミュニケーション
病棟に勤務していると、そんな認知症の患者さんとお話しする機会も多くあります。
多くの患者さんは、ほんとうに普通にコミュニケーションが取れます。ただ、直前の行動を忘れてしまったり、他人が誰だか認識出来なかったりする障害があるだけです。ままるが病室に行くと、嬉しそうに会話をしてくれる患者さんが多いです。10分ほど話して、また一時間後に戻ってくると、ままるのことは忘れていて、また一からお話が始まる、というようなことは多々あります。
「繰り返し」にはなちゃんは最適
そんな認知症の患者さんと接していると、人間は「会話する事」がとても重要なんだなぁと改めて感じさせられます。一日中ベッドの上にいなくては行けない患者さんは、ままるが話しかけると、ぱぁっと顔が明るくなります。
なるべく患者さんには話しかけるように心がけていますが、実際問題、ひとりの患者さんとずっと話していることは出来ません。
そんな時にこの介護人形「桃色花子」は最適だと思います。
いくら「繰り返し」ても応じてくれますし、冗談めいた事や歌を歌ってくれたりと、心を明るくしてくれます。
病院や介護施設では、まだ我々のような「人間」がいますが、一人暮らしの高齢者などは一日中誰とも話さないひとが多いのではないでしょうか?
そんな方達に、この介護用人形は安らぎを与えてくれるはずです。
僕らが日々「当たり前」に行ってる「他人とのコミュニケーション」ですが、高齢者や認知症の患者さんからしてみると、とても重要な行動なのです。
実際の人手として不足している介護業界、はなちゃんをはじめとした介護ロボットの活躍が今後ますます期待されています。
なんだか暖かみが無いようで、否定的な意見もありますが、実際介護や医療の現場を見てみると、絶対に必要となるセクションだと思います。
ままるや、この記事を読んでいるあなたが高齢者になった時、一家に一台ロボットがいてくれる、そんな時代になることは間違いないとままるは思っています。